私の研究テーマである「視覚的顕著性」はインターネットで検索しても情報量が少なく、明確な意味が定義されているサイトやページがほとんどない。そこでこの記事では、「視覚的顕著性」について、私が知っている範囲で纏めて行こうと思う。
視覚的顕著性(Visual Saliency)とは
視覚的顕著性とは一言で言うと人の注視の引き付けやすさを示す指標のことである。そもそも顕著性と言う言葉はオブジェクトの目立つ度合い(注目度)を示す言葉で、例えば山などの風景や花などの自然画像において真ん中に大きく写る花は注目度が高く周りのボケた背景は注目度が低くなる。さらに、解析対象の画像から各ピクセルの注視の度合いである顕著性を推定して図に表したものを顕著性マップという。
さくらの画像の例

入力画像

顕著性マップ
顕著性マップでは明るく表示されている箇所が顕著性が高く、暗く表示されている箇所が顕著度が低いことを示す
例えば上のさくらの画像の例では真ん中に写るさくらの部分が顕著度が高く、顕著性マップにおいて明るく表示されているため顕著度が高くなっていることがわかる。